水流式アイテムエレベーターにアイテムを放出する図 |
レッドストーン回路を考えるとき、基本となる回路を覚えておくと様々な場面で活用することができます。そこで今回は色々な種類のクロック回路をご紹介します。
- 楽々30分タイマー、ラブドロッパー式クロック回路 (別記事)
クロック回路とは一定周期で信号を出す回路のこと
クロックという言葉はパソコン好きならば耳慣れた単語だと思います。『2GHz(ギガヘルツ)のCPU』など。
正確にはクロック周波数と言います。信号を一定のテンポで各回路へ送り、各回路はその信号を合図に計算を行います。
レッドストーンコンパレーターを使ったクロック回路
マイクラ動画などでよく使われるのがコンパレーターを使ったクロック回路です。構造がシンプルで高速なクロック回路です。ON信号とOFF信号の時間の長さは同じで、交互に出力されます。
ドロッパーやディスペンサーと相性がよく、最速で稼働させるにはこのクロック回路を使用します。
レッドストーンコンパレーターの減算モードを使用する
コンパレーターを減算モードにするには、1回右クリックします。コンパレーターの後方から入った信号の強度から、コンパレーター横からの信号の強度分を差し引いて、出力するモードです。
なぜ、ON信号とOFF信号か繰り返されるか? については、15-0=15(信号の強度)と、15-13=2の計算を繰り返し行っているためです。
強度2の信号は、レッドストーンダスト2ブロック分しか届かないため、3ブロック先のピストンに届かず、実質OFF信号となります。
- スイッチを入れると、コンパレーター後方へに伝わる。(常に強度15の信号)
- コンパレターで計算が行われる。15-0=15(1tick遅延)
- コンパレター先から強度15の信号が出力され、ピストンはONになる。(伸びる)
- 同時に信号はコンパレター横に伝わる。強度は2弱くなり強度13になる。
- コンパレターで計算が行われる。15-13=2(1tick遅延)
- 強度2の信号が出力されるが、2ブロック分しか伝わらないため、ピストンはOFFになる。(縮む)
- コンパレター横にも信号が伝わらない。強度0
- コンパレターで計算が行われる。15-0=15(1tick遅延)
- コンパレター先から強度15の信号が出力される。以降繰り返し。
余談ですが、ドロッパーにアイテムを送るホッパーは、ドロッパーの半分の搬送スピードなので、ホッパー2列でラージチェストと繋ぐと最速でアイテムを運べます。
(ドロッパーは2tickに1個、ホッパーは4tickに1個)
また、ホッパーの中を感知するコンパレーターとクロック回路用のコンパレーターを別々にすることで、最速を維持できます。
レッドストーンコンパレーターを使ったクロック回路の記事
クロック信号の間隔を延ばすには、レッドストーンリピーターを使う
コンパレーターを使ったクロック回路は最速で、ドロッパーやディスペンサーと相性がよいが、用途によっては速すぎる場合があります。その場合は、コンパレーターの先からコンパレーターの横に繋がるレッドストーンダストの間にリピーターを設置します。
クロック回路のON信号の長さは、リピーター4tick(3回クリックの場合)+コンパレーター遅延分1tick=5tickとなります。OFF信号の長さも同じ5tickになります。
※リピーターから出力される信号は強度15なので、2ブロック分空ける必要はない。15-15=0(減算モード)
- スイッチを入れた直後①:コンパレーターの遅延が1tickあるため、コンパレーターは消灯している。
- スイッチを入れた1tick後②:コンパレーターの先から信号が伝わり、ピストンが作動。リピーターは4tiick遅延の設定がしてあるので、まだ点灯しない。
- スイッチを入れた5tick後③:リピーターからコンパレーター横に信号が伝わるが、コンパレーターの遅延が1tickあるので、減算がされていない。(コンパレーター先から信号は出たまま)
- スイッチを入れた6tick後④:スイッチから信号はコンパレーターで減算され、強度0となる。ピストンはOFFになる。リピーターは4tickの遅延があるので、OFFが入力されても、まだ点灯している。
- スイッチを入れた10tick後①:リピーターが消え1の状態に戻る。
リピーターを増やすことで、ON信号の長さを延長することが可能です。OFF信号はON信号と同じ長さです。また、リピーターをクリックすることで、1tick単位での調節ができます。
ピストンが作動するようにタイミングを調節する
クロック回路の信号の長さは、左から4tick、8tick、16tickになっています。(コンパレーター先のリピーターを遅延3tickに設定)
そのため、右のクロック回路のピストンが作動する(伸びる)とき、他の2つの回路のピストンも同時に伸びます。(右のピストンが1回の伸び縮みする間に、真ん中は2回、左は4回伸び縮みする)
まあ、あまり利用する場面はないかもしれませんが・・・
(;´∀`)
レッドストーンコンパレーター信号の延長回路を使ったクロック回路
コンパレーターを並べたクロック回路です。(手前は右向き、向こう側は左向き)
このクロック回路はONとOFFの時間が同一ではありません。一定のテンポで瞬間的なON信号を発生します。
※ドロッパー式アイテムエレベーターで説明をした信号延長の回路を改造
・最速ドロッパー式アイテムエレベーターの作り方
※トロッコの積荷時間を計測するターマー
・高速トロッコ輸送システム【単線】『自動積み込み駅の仕組み』
コンパレーターを左向き、右向きに並べた回路の輪に、瞬間的なON信号を与えると信号がぐるぐると周り、最初に与えた瞬間的なON信号は長い信号に変わります。信号は次第に弱くなり、最後には消えます。
信号が消えると、写真のようにレッドストーンリピーターが点灯し、ピストンが作動するのと同時に、コンパレーターの輪に瞬間的な信号が再び与えられ、次のターンとなります。
レッドストーンリピーターを使ったクロック回路
次に説明するのは、リピーターを複数繋げたクロック回路です。リピーターの先を別のリピーターの後ろにレッドストーンダストで繋ぎ、輪を作るイメージです。信号がリピーターの輪を順番に伝わっていきます。(リピーター2個の場合は代わり番こに点滅)
レッドストーンリピーターを使ったクロック回路の特徴
リピーターを使った回路の作動速度は、コンパレーターを使用したクロック回路と同じく最速の部類です。(ON、OFF1tickずつ)コンパレーターを使ったクロック回路と比べ、スペースを取るため、あまり使われなくなりました。
特徴として、リピーターの数を増やすことで、ON信号をOFF信号とは違う長さに設定することが可能です。
左のクロック回路は、リピーター4つのうち、一つが点灯しているときに、ピストンが作動します。(ONの時間は4tick)
右のクロック回路は、4つのリピーターのうち、3つのどれかが点灯している場合は、ピストンが伸びたままになります。(ONの時間は12tick)
※右のクロック回路は、信号が他のリピーターに干渉しないように、レッドストーンダストの代わりにブロックを使用する。
パルス信号発生装置(パルサー回路)が必要
複数のリピーターが輪になって繋がっているため、順番に点滅させるためには、パルス信号(動力)を入力してやる必要があります。長い信号を入力すると全部のリピーターが点灯してしまうためです。
※パルスとは極めて短い時間だけ流れる電流や電波。また、そのくりかえし。
※パルス信号を入力すると信号が半永久的に回るため、パルス信号発生装置は不要になる。
パルス信号を発生させるには、オブザーバーが適しています。クロック回路のON、OFFは、粘着ピストンとブロックを使用します。
粘着ピストンが動くとオブザーバーが感知し、パルス信号を発生させます。
(OFFのときも発生するが、回線が切れているので無効)
ラブホッパーを使ったクロック回路(ホッパー式クロック回路)
ラブホッパーとは、ノズルを向かい合わせに並べた2つのホッパーをのことです。
ラブホッパーのどちらかに、アイテムを1個だけ入れると、4tick毎にアイテムが移動します。これにコンパレーターを設置することでON、OFF信号を取り出すことが出来ます。
応用として、連結したホッパーを使い、一定周期でぱする信号を取り出すクロック回路を作りました。
連結したホッパーの輪の輪の中に、1個のアイテムが入れてあり、ぐるぐると回ります。
アイテムがコンパレーターを設置しているホッパーを通過すると、パルス信号が出力されます。
写真の回路には、信号を取り出すコンパレーターが2箇所設置してあります。これはディスペンサーの水の出し入れを1サイクルとして、ON,OFFを2度繰り返す必要があるからです。
2箇所にコンパレーターを設置して2度信号を取り出すことで、クロック回路をOFFにしても、水は常にディスペンサーの中に収まった状態で停止します。
次の記事で詳しく説明しています。
大量収納型の水流を使ったアイテム自動仕分け機の解説『ディスペンサーの水流でアイテムをまとめる方法』
ON、OFFの間隔を広げるためにはアイテムの数を増やし、レッドストーンブロックと粘着ピストンの回路を追加する
2個アイテムを入れると8tick毎にアイテムが移動すると思えるのですが、1個のアイテムが移動し、2個めのアイテムが移動した瞬間、先に移動したアイテムが戻ってくる(移動する)ので、それぞれのホッパーに常に1個づつ入っていることになり、クロック回路にはなりません。
ですので、アイテム移動先のホッパーに信号(動力)を伝え、一時的に作動を停止、アイテムを送り出さないようにしておく必要があります。
レッドストーンブロックと粘着ピストンを使った回路を追加することで、アイテムの数を増やす(周期の間隔を伸ばす)事が可能になります。
※信号を取り出す場所によって、周期ごとに一瞬ON信号を取り出すのか、周期の半分をON信号にするのかを選ぶことが出来ます。
ホッパー式クロック回路の用途は水流式の天空トラップタワーなど
水流式天空トラップタワーは、モンスターがある程度湧いたら、ディスペンサーで水で流す仕組みです。約10秒間に1回ON信号を出すクロック回路が必要になります。
リピーターを使ったクロック回路でも作れますが、10秒間を計測するのには、25個のリピーターを並べる必要があり、回路が大きくなってしまします。
(リピーターの最大遅延4tick=0.4秒。10秒÷0.4秒=25個)
それに比べ、ホッパー式のクロック回路では、アイテムがホッパーを移動する1個あたり4tick時間が掛かります。(リピーター1個の最大遅延=アイテム1個の移動時間)つまり25個分のアイテムがホッパー移動する時間を計測すれば10秒間です。
アイテムが往復する時間(片道5秒間)を計測するのなら、ラブホッパー内のアイテムの数は約12個でOKです。
(水流式天空トラップタワーでは水を流す時間も計測するので、実際は片道仕様です)
これを踏まえ、ホッパー式クロック回路は最長周期は4分16秒に1回となります。
※ホッパーの容量=64個×5スタック=320個、320個×0.4秒=128秒(片道)
※往復では2倍の256秒になる。
(アイテムの数を調整することで、4分16秒以内のタイマーを作ることができる)
その他亜種として
ラブホッパーとラブドロッパーを使った最長3日間隔のクロック回路を開発しました。
※メインは30分周期のクロック回路なんですが・・・
(*'ω'*)
関連記事 楽々30分タイマー、ラブドロッパー式クロック回路の紹介
変わり種クロック回路
トロッコが一周するクロック回路
トロッコが線路を周回するクロック回路を作ってみました。ディテクターレールの上をトロッコが通過すると、ON信号が出力されます。実用性はあまりありません。(ご愛嬌)
アイテム(矢)が消えると、スイッチが入るクロック回路
矢が消える時間を計測するクロック回路をえびチリさんがYou Tubeで紹介されています。
(仕様が変更になったのか、うまく作動しなかったので回路を作り直しました)
- 感圧板の上の矢が消えると、感圧板からの信号がOFFになり、トーチが点灯する。
- トーチが点灯すると、上のレッドストーンダストを伝って、ディスペンサーへ信号が送られる。
- ディスペンサーは矢を放つと感圧板に当たり、感圧板はON信号を出す。
- ON信号がトーチの下のブロックに伝わり、トーチは消える。
注意:クロック毎に矢が1個消えるため、補充しないと動かなくなります。
コメント
私の上手ではない文章を理解してくださったあなたは頭が良いと思います。
(ち円を教えていただき、ありがとうございました)
これかも参考になる情報を分かりやすく書くように頑張ります。
Twitterでもお知らせしたいと思います。
※近ごろは、なまけていますが・・・(;^ω^)
◆...レッドストーンダスト ◆◆
□...点灯してないコンパレーター ◆□
■...点灯しているコンパレーター ◆■
㋖...木のボタン ◆
㋑...石のボタン ◆
㋖または㋑
㋖の場合は五クロック分出力されます。
㋑の場合は三クロック分出力されます。
また図中の□を■(点灯)に変えると通常の
クロック回路になります。
操作一つで変えられるのは便利だと思ったので
コメントしました。記憶から引き出しているので
間違えているかもしれません。すみません
以上です。
同じ方でしょうか。
他のクロック回路につきまして、図を参考に作ってみました。確かにクロックの数が違いますね。クロックの間隔も変わりますね。
信号の数を数えるレッドストーン回路もあるようですが、それとクロック回路を組み合わせると理想的な回路ができるかもしれません。
私が今回考えた回路(ホッパーを使ったクロック回路の応用)
◆
◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ◆ダスト
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇リピーター
□ □ □ □ □ □コンパレータ
〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇ホッパー
〇〇〇〇〇〇〇〇〇
▲ ▲トーチ
■ ■ブロック
▽ ▽ボタン
ホッパーはアイテムが回るようにノズルを隣へ向けます。1個アイテムを入れます。
アイテムがコンパレーターの隣のホッパーを通過すると、コンパレーターから信号が出ます。トーチとボタンは制御用です。
その他、ドロッパーに5個のアイテムを入れて、コンパレータで中身を確認。(動力源)
クロック信号でドロッパーのアイテムがなくなれば、クロックが停止するという具合。
※ただし、開始には、アイテムをコンパレータに手作業で入れる必要がある。
参考になりましたでしょうか。
ありがとうございました。